冬休みが明けて学校が始まった。最初の日の朝礼の後、村田先生から放課後残ってほしいと言われた。いったい何をするのだろうという期待と不安が心をよぎった。
「胤森!」
先生はとても親しみを込めた声で、私を呼んでくれた。そして先生は、私の怒りや憤慨などの感情を正直に全て書き留めるように勧めた。私は戸惑いながらも、自分の感情に関心を持ってくれた人がいることを幸せに思った。私は先生の言うとおり、自分の醜い内面をとうとうとしゃべった。先生は、私がずっと孤独な心に囚われていた頃の怒りの感情を正確に表現し、作文にしてくれた。そして先生は私に近づき、
「君の人生の物語を教室で発表してほしいのだが。」と言った。
「どうしてですか? 僕の人生には誰も関係ありません。私の気持ちに誰が耳を傾けてくれるのですか? 嫌です、先生。すみませんがお断りします。」
私はそう言ったが、先生は微笑を浮かべ段取りを始めた。


その日がやってきて、私は教室で冷やかされながらも、黙って前に立っていた。先生は、私に冷やかしに乗っていつもの調子で反論しないように「しっ!」と言いながら、他の生徒たちを黙らせた。私は自分の立場をわきまえ、やじに惑わされないことを決心し、落ち着きを取り戻した。やじが続く中、私は孤児として生きることがどれほど孤独で困難であったかについて、自分の作文を読み始めた。


私は怒りを表した後、解決策を探した。なぜ私たちは戦争をしなければならないのかを知りたかったのだ。このような恐ろしい戦争の余波は、誰にでも起こりうると感じた。名誉のための死もその一つだろう。しかし私たちは、彼らのために悲しむのではなく、むしろ喜ぶべきだ。大事なことは、生き残った人々が実際に苦しんでいる理由を調べ、確認することだ。生存者は実際に恐怖を体験していて、決して忘れることはないだろう。しかも生きていくのに大事なものをすべて失ったのだ・・・。


私の話が教室の中に嵐を巻き起こしているのを感じた。何人かの女子生徒が私の話に大声でやじを飛ばし、妨害した。
「胤森の話を聞きなさい。今まで経験してきた孤独や飢えの苦しみ・・・。胤森の本当の思いだ。」
先生は彼女らに注意しながら、他の女子生徒の多くと共に涙ぐんでいた。生徒たちが私の話を同情しながらよく聞くようになり、まるで教室全体が台風の目に入ったように静かになった。次の週、私に向ける皆の目が変わった。私は起こっていることが信じられなかった。誰も私を攻撃する者はなく、弱いものいじめをする一番悪い奴さえも私を侮辱しなくなった。